【カウントダウン③】あと6日

f:id:shusay06:20160316223502j:image

ホントあっちゅー間ね。
明日で給食も最後です。
みんな頑張ってよく食べるようになりました。
おしゃべり大好きっ子達が多いので、賑やかな時間です。
最後も楽しい時間にしたいな。

以前、食べる事を考えるきっかけになったメルマガの内容をご紹介します。

助産師の内田美智子さんのお話
「食卓で育む生きる力」です。


◇◆◇◆◇◆


北海道・旭川にある旭山動物園を、今のように有名にした前園長、小菅正夫さんが、こんな話をされました。

「人間も動物の一種ですが、動物の中で子育てを最優先課題にして生活をしないのは人間だけです」

「動物は子育てより大事なものがない。ところが、人間は『忙しいからできない。大変だからできない。面倒くさいからできない』と、いろんな理由を付けて、子育てを後回しにする」

「子育てを楽しいと思えない種族は絶滅します」


この言葉の重みを、今、真剣に考えないといけないと思います。

実は、数日前、うちの助産院で、5カ月の赤ちゃんの死産がありました。でも、なかなか出ませんでした。母胎からでてくるのに3日かかりました。分娩室は暗い雰囲気になりました。本人も家族も、付き添っていた助産師も看護師も、みんな泣きました。

皆さん、今、生きているということは本当に奇跡なんです。その命を大切につないでいってほしいんです。

「なぜ自殺はいけないんですか?」と言う若い子がいますけど、普通、命って宿らないんです。そして宿った命が無事に生まれてくることそのものが奇跡なんです。

そして、命懸けで子供を産んだ人がいて、命懸けで育ててきた人、育ててきた人、育てている人がいるんです。

そういう人のことを考えると、生きていくのに理由なんかないんですね。生きていかないとダメなんです。

そして命をつないでいくためには、命を摂取していかないといけません。

生まれるときには必ず、母親の命をいただきます。大出血するお母さんがたくさんいます。取り返しがつかない傷ができるお母さんもたくさんいます。命を落とすお母さんもいます。

当たり前のように生まれてきて、当たり前のように育っているなんてことはあり得ないんです。

すべての子どもたちに「生まれてきてよかった」「生きていてよかった」と実感してほしいのです。そして、すべての親に「産んでよかった」「親になってよかった」と思ってほしいと思っています。


◆◇◆◇◆◇
ある家庭のエピソード。

私は長女だということもあってか、小さい頃からあまり親に甘えない、自立した子だと言われてきました。

私自身も親から離れてもそんなにさびしくないし、平気だろうと思っていました。平気だろうと思っていました。だから、あの時は自分でも本当にビックリしたのです。

明日は私の引っ越しという日の夜、この日のメニューは私の大好きなハンバーグでした。

「今日は忙しかったけど、ナツが最後やけん、頑張って作った」と、お母さんがいつもの調子で言います。

「いただきまーす!」

私はハンバーグを一口、口に入れました。そこで私の箸は止まりました。

しばらくするとお母さんが「ナツ、泣きよると?」と、私の顔を覗き込みました。そう、私はこの時、泣いていたのです。

私は、家族の前で泣くことが恥ずかしくて、最初のうちはどうやって泣きやもうか、もしくはいかにバレないように泣くか考えていたのですが、気づかれたらしょうがない。箸をおいてワンワン泣きました。

お母さんが、「寂しくて泣いてくれよると?なんか嬉しかよ。ねっ、お父さん?」と泣きながら言い、お父さんも「そうだねぇ」と答えました。

妹と弟は、最初はギョッとしていたようですが、空気を読んでか、「あー、おいしかー」などと言い合って、その場を盛り上げてくれていました。

私はと言えば、結局完食。鼻をずびずびいわせながら食べても、お母さんのハンバーグはおいしかったです。

私は、ぐちゃぐちゃだったであろう顔で食べたあのハンバーグの味を一生忘れないだろうと思います。

と同時にあの時、さりげなくティッシュを差し出してくれたお父さん、一緒に泣いてくれたお母さん、あの場を明るくしてくれた妹、弟への愛情も一生忘れないと思います。

今思えば、あれだけ泣かなかった私が、あのハンバーグを一口食べた瞬間、泣いたのがすごく不思議です。

だけど、きっとあの一口が今までのいろんなことを思い出させる何かすごい力を持っていたのだろうと、私は思っています。


◆◇◆◇◆◇

好き嫌いあってもいいよ。
でも、
「食べる事は生きる事」

みんなで楽しく生きていきましょ☆